中町の「お茶の松屋」の飯沼龍平でございます。「会議所だより10月号YEG通信」に続き、2ヶ月連続の登場です。
当店は旧中条町にあります「松屋茶店」の分家で大正14年に私の曽祖父が新発田の万町で開業し、昭和12年に現在の中町に移転いたしました。
さて、本題ですが今回は「粉末茶」と「抹茶」についてお話しいたします。
ここ10年くらいで町のお茶屋さん、回転すし店、スーパーなどで粉末の緑茶を見かけることが多くなりました。当店でも販売しておりますが、質問の中で一番多いのは「抹茶とどこが違うんですか?」というものです。見た目も、飲み方も、製法も似ている両者ですが、根本的に違うのが「原料」です。
「粉末茶」は一般的な急須で淹れる煎茶を微粉末加工したものです。対して「抹茶」は玉露と同じように日光をさえぎって育てた茶葉を蒸した後、揉まずにそのまま乾燥させ、余分な軸を取り除いた「碾茶(てんちゃ)」というものを石臼などで挽きます。まので「粉末茶」の方が若干渋味を感じます。両者とも茶葉を丸ごとなので、カテキンやテアニン(アミノ酸)、ビタミンCはもちろん、茶殻に残る食物繊維やビタミンAなどの不水溶性の栄養も摂取できます。
これから冬に向け風邪やインフルエンザの予防に「お茶うがい」はいかがですか。お茶の抗菌作用が効果的だといわれております。「薄めの煎茶」「出がらし茶」でも結構ですが、まずは手軽に「粉末茶」でお試しください。
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